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証拠金維持率は、レバレッジが変わると安全圏も変わる
一般的には、「証拠金維持率は、200~300%あればいい」と言われています。しかし実際には、証拠金維持率は、レバレッジが高くなると、安全圏も変わってきます。「証拠金維持率が200~300%あればいい」という話は、レバレッジが25倍で、なおかつスキャルピングなど損切が早い場合です。
レバレッジが高ければ、少しの値動きで損失も大きくなりますから、証拠金維持率は高くなければ、損失に耐えられません。
また、1回のトレードでたくさんの利益を取ろうと思ったら、損切ラインも遠くになりますから、証拠金維持率が高くなければ、損失に耐えられません。
そのため、証拠金維持率は、損切のpipsの大きさと、レバレッジの大きさによって、大きく変わってきます。
ちなみにここでは、損失の安全圏は、一般的である「損切時の資金が全資金の1%」になるようにして計算してみます。資金ごとに見ると、損失は次の金額になるようにして計算します。
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損失が1%におさまるようにして計算した場合、数秒~数十分で取引を繰り返す「スキャルピング」の一般的な損切基準である「5pips」で計算すると、レバレッジにより、安全圏が次のように異なります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
123.8 | 25 | 5 | 99.95 |
495.0 | 100 | 5 | 99.95 |
990.0 | 200 | 5 | 99.95 |
1485.0 | 300 | 5 | 99.95 |
1980.0 | 400 | 5 | 99.95 |
2475.0 | 500 | 5 | 99.95 |
4395.6 | 888 | 5 | 99.95 |
日本の法規制で決まっているレバレッジ25倍なら、5pipsの損失を資金の1%におさめるためには、証拠金維持率は123.9%以上にしなければいけません。損切は5pipsなので、どのレバレッジでも、「1ドル100円 → 1ドル99.5円」になったら、損切なのは変わりません。しかし、レバレッジが高いほど、取引開始時の証拠金維持率は高くなければいけなくなります。
しかし、海外FX基準でレバレッジ888倍なら、5pipsの損失を資金の1%におさめるためには、証拠金維持率は4395.6%にしなければいけないわけです。
今回は、次の7つのパターンのレバレッジのときの、証拠金維持率と損切時のpipsの関係を、表にしました。
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レバレッジ25倍のときの、証拠金維持率の安全圏
1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
123.8 | 25 | 5 | 99.95 |
247.5 | 25 | 10 | 99.9 |
371.3 | 25 | 15 | 99.85 |
495.0 | 25 | 20 | 99.8 |
618.8 | 25 | 25 | 99.75 |
742.5 | 25 | 30 | 99.7 |
レバレッジ100倍のときの、証拠金維持率の安全圏
レバレッジ最大100倍は、海外FX口座で、ロット数が非常に多くなったときにかかる制限の目安になります。1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
495.0 | 100 | 5 | 99.95 |
990.0 | 100 | 10 | 99.9 |
1485.0 | 100 | 15 | 99.85 |
1980.0 | 100 | 20 | 99.8 |
2475.0 | 100 | 25 | 99.75 |
2970.0 | 100 | 30 | 99.7 |
レバレッジ200倍のときの、証拠金維持率の安全圏
レバレッジ最大200倍は、海外FX口座で、ロット数がかなり多くなったときにかかる制限の目安になります。1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
990.0 | 200 | 5 | 99.95 |
1980.0 | 200 | 10 | 99.9 |
2970.0 | 200 | 15 | 99.85 |
3960.0 | 200 | 20 | 99.8 |
4950.0 | 200 | 25 | 99.75 |
5940.0 | 200 | 30 | 99.7 |
レバレッジ300倍のときの、証拠金維持率の安全圏
1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
1485.0 | 300 | 5 | 99.95 |
2970.0 | 300 | 10 | 99.9 |
4455.0 | 300 | 15 | 99.85 |
5940.0 | 300 | 20 | 99.8 |
7425.0 | 300 | 25 | 99.75 |
8910.0 | 300 | 30 | 99.7 |
レバレッジ400倍のときの、証拠金維持率の安全圏
レバレッジ最大400倍は、海外FX口座の「Axiory」の目安にもなります。1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
1980.0 | 400 | 5 | 99.95 |
3960.0 | 400 | 10 | 99.9 |
5940.0 | 400 | 15 | 99.85 |
7920.0 | 400 | 20 | 99.8 |
9900.0 | 400 | 25 | 99.75 |
11880.0 | 400 | 30 | 99.7 |
レバレッジ500倍のときの、証拠金維持率の安全圏
レバレッジ最大500倍は、海外FX口座の「TitanFX」、「Land-FX」、「FXPro」、「HotForex」の目安にもなります。1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
2475.0 | 500 | 5 | 99.95 |
4950.0 | 500 | 10 | 99.9 |
7425.0 | 500 | 15 | 99.85 |
9900.0 | 500 | 20 | 99.8 |
12375.0 | 500 | 25 | 99.75 |
14850.0 | 500 | 30 | 99.7 |
レバレッジ888倍のときの、証拠金維持率の安全圏
レバレッジ最大888倍は、海外FX口座の「XM」の目安にもなります。1ドル100円で、損切を資金の1%におさめる場合、損切のpipsを5の倍数ごとに並べると、次のようになります。
証拠金維持率 | 最大レバレッジ | 耐えられるpips | 耐えられる金額(円) |
4395.6 | 888 | 5 | 99.95 |
8791.2 | 888 | 10 | 99.9 |
13186.8 | 888 | 15 | 99.85 |
17582.4 | 888 | 20 | 99.8 |
21978.0 | 888 | 25 | 99.75 |
26373.6 | 888 | 30 | 99.7 |
以上のように、特に海外FXの場合、最大レバレッジに差があるため、安全圏の証拠金維持率を計算するのは大変です。
適切な証拠金維持率で、安心してトレードしたい方におすすめなのが、ツールに頼る方法です。
私も使っている「マーケティングFX」は、MT4(メタトレード4)の拡張機能ですが、売買サインをアラートで教えてくれるだけでなく、資金・スプレッド・レートを考慮した上での適正な注文数を、自動で入力してくれます。
うっかり注文数を間違えて、少しの値動きで強制決済された経験があるのは、私だけではないハズです。有料の拡張機能ではあるものの、強制決済されて何十万も損するくらいなら、保険として購入することも、考えておいてもいいかもしれません。