目次
証拠金維持率とは?
「証拠金維持率」とは、100%を切らないようにキープする必要のある、大切な数字です。もし、「証拠金維持率」が100%を切ってしまうと、次のような怖いことが起こります。
- 「追証(追加証拠金制度)」を求められる:証拠金維持率が100%になるように資金を振り込むよう催促される。もし、無視すると、強制決済される。
- 「ロスカット」を求められる:証拠金維持率が100%未満だったり、50%未満だったりと、証券会社で設定された証拠金維持率になると、問答無用で強制決済される
証拠金維持率が100%を切るということは、まだ決済されていないけど決済したら損になる「含み損」が、かなりある状態です。まだ決済されていなければ、もしかしたら損が減ってプラスになるかもしれません。
しかし、強制決済されると、損が確定してしまい、プラスになるまで待つこともできません。そのため、「追証(追加証拠金)」や「ロスカット」で強制決済されるというのは、とても怖いわけです。
証拠金維持率の計算は?
FXの「証拠金維持率」の計算は、次のように行います。
- 証拠金維持率=純資産(有効証拠金)÷必要証拠金×100
なお「純資産」と「必要証拠金」は、次のように出すことができます。
- 必要証拠金:現在、保有しているロットの維持に必要な資金
- 純資産:資金に、「評価損益」を加えたもの
例えば、1ドル100円で10000通貨もっていて、レバレッジ25倍だと、次のようになります。
- 1ドル100円で10000通貨もっていて、1ドル100円で購入した:使っている保証金は、100円×1万通貨÷25=40000円
- 1ドル100円で10000通貨もっていたが、1ドル99.5円になった:使っている保証金は、99.5円×1万通貨÷25=39800円(※ これが「必要保証金」)
- 1ドル100円で10000通貨もっていたが、1ドル99.5円になった:損している保証金は、(99.5円-100円)×1万通貨÷25=2000円(※ これは「評価損益」ではない)
- 1ドル100円で10000通貨もっていたが、1ドル99.5円になった:(99.5円-100円)×10000通貨=5万円の損(※ これが「評価損益」)
ここで大事なのは、純資産を出すときは、保有している通貨全ての「損益」で計算している点です。「損している保証金分」で計算してしまいそうですが、実際は、「損しているロット全体」で計算します。ここが、間違いやすい点なので、注意してください。
なお、レバレッジ1倍なら「損している保証金の1倍」になります、レバレッジ25倍なら、「損している保証金の25倍」になります。
このとき、次のように、資金が89800円であれば、証拠金維持率は100%なので、ギリギリ、耐えれます。
- 証拠金維持率=純資産(有効証拠金)÷必要証拠金×100
- 100%=(89800円-5万円)÷(39800円)×100
しかし、もし資金が8万9800円なければ、証拠金維持率が100%を切るので、強制決済される可能性が出てきます。
証拠金維持率が100%を切ったときは、どうするのか?
証拠金維持率が100%を切ったときに、FX会社より行われる対応は、次の3つにわかれます。
- 問答無用で強制決済(ロスカット)
- 証拠金維持率を100%以上に戻せば、強制決済延期
- 証拠金維持率を100%以上に戻せなければ、強制決済
日本のFX会社の半分くらいは「追証制度」がなく、証拠金維持率が100%を切ると、問答無用で強制ロスカットされます。
しかし、日本のFX会社の残り半分くらいは、すぐに証拠金維持率を100%に戻せるなら、強制決済をまぬがれることができます。
証拠金維持率を100%に戻すために必要な方法は、次の2つがあります。
- 「追証(追加証拠金)」として資金を追加して、証拠金維持率を100%以上に戻す
- 損している通貨を一部決済して、「必要証拠金」を減らして、証拠金維持率を100%以上に戻す
ほとんどのFX証券会社は、通貨を一部決済すれば、「追証」を払わなくてもOKです。ただし、ごく一部の証券会社は、一度「追証」が発動すると、通貨を一部決済しても、「追証」を払わなわい限り、強制決済されます。念のために、自分の使う証券会社の「証拠金維持率100%を切った後のルール」は、調べておいた方がいいかもしれません。
証拠金維持率を100%にキープするのは、実は簡単
基本的には、「証拠金維持率」は、どのFX会社でも表示されます。そのため、きちんと計算して通貨量を調整してトレードして、ときどき「証拠金維持率」を確認すれば、レバレッジを大きくしても、「追証(追加証拠金)」や「強制ロスカット」になることは、まずありません。
しかし、計算がめんどうだったり、ついつい無理なトレードを繰り返しそういで、心配な方もいるかもしれません。そんな方におすすめなのが、「ツール」による通貨単位量の管理です。
私も使っている「マーケティングFX」なら、ツールで、資金に応じた無理のない取引量を自動計算してくれて、適切なロット量を自動入力してくれるので、「追証」や「ロスカット」の心配は、まずありません。
そのため、もし資金管理に不安のある方は、「マーケティングFX」を、一度チェックしてみるのも、おすすめです。