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MACDのダイバージェンスとは?
MACDのダイバージェンスとは、一般的には、FXのトレンドの転換を見極めるのに役立つサインです。
MACDは「Moving Average Convergence and Divergence」の略で、「移動平均収束拡散指標」とも呼ばれます。MACDは、テクニカル分析のインジケーターの中でも、トレンド系に分類されるものです。テクニカル分析のインジケーターは、大きく「トレンド系」と「オシレーター系」に分かれ、次のような特徴を持ちます。
トレンド系:トレンドの上昇・下降を予想する。レートの動きを読む。 オシレーター系:上昇・下降の強さを予想する。相場の強弱を読む。 |
オシレーター系は、売られすぎ・買われすぎの指標と言われたりもします。主なトレンド系のオシレーター系の指標には、次のようなものがあります。
トレンド系:移動平均線、MACD、ボリンジャーバンド オシレーター系:ストキャスティクス、RSI、モメンタム |
基本的に「ダイバージェンス」は、オシレーター系の指標で使われるものです。しかし、MACDは、トレンド系の指標であるのと同時に、オシレータ系の特徴も持っています。
そのため、MACDは、ダイバージェンスでトレンドの転換を見るこもできるため、FXのテクニカル指標の中でも、非常に人気のあるインジケーターになっているわけです。
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MACDのダイバージェンスの見方
ダイバージェンスには、実際には2つの種類があります。
通常のダイバージェンス:一般的によく言われるダイバージェンス。通常のトレンドラインと同じように、MACDにラインを引く。 ヒドゥンダイバージェンス:リバーサルや、コンバージェンスとも言われる。通常のトレンドラインとは異なり、MACDにラインを引くときは、レジストラインの位置に引く。 |
ここで重要なのは、「通常のダイバージェンス」と「ヒドゥンダイバージェンス」では、ラインの引く位置が違うということです。
通常、FXのトレンドラインは、次のように引きます。
上昇トレンド:安値をラインで結ぶ 下降トレンド:高値をラインで結ぶ |
「通常のダイバージェンス」を見る場合、MACDの場合は、通常のトレンドラインと同じようにラインを引きます。そのため、MACDが上昇しているときは下側にラインを引きますし、MACDが下降しているときは上側にラインを引きます。一方、価格の方にラインを引くときは、トレンドに関係なく、MACDと同じ側にラインを引きます。
MACDの上昇トレンドで、通常のダイバージェンスをみるとき:MACDは、下側をラインで結ぶ。価格は、トレンドに関係なく、MACDと同じように下側の安値をラインで結ぶ。 MACDの上昇トレンドで、通常のダイバージェンスをみるとき:MACDは、上側をラインで結ぶ。価格は、トレンドに関係なく、MACDと同じように上側の高値をラインで結ぶ。 |
一方「ヒドゥンダイバージェンス」を見る場合、MACDの場合は、通常のトレンドラインとは逆側のレジスタンスライン側にラインを引きます。そのため、MACDが上昇しているときは上側にラインを引きますし、MACDが下降しているときは下側にラインを引きます。一方、価格の方にラインを引くときは、トレンドに関係なく、MACDと同じ側にラインを引きます。
MACDの上昇トレンドで、ヒドゥンをみるとき:MACDは、上側をラインで結ぶ。価格は、トレンドに関係なく、MACDと同じように上側の高値をラインで結ぶ。 MACDの下降トレンドで、ヒドゥンをみるとき:MACDは、下側をラインで結ぶ。価格は、トレンドに関係なく、MACDと同じように下側の安値をラインで結ぶ。 |
以上のように、「通常のダイバージェンス」を見る場合と、「ヒドゥンダイバージェンス」を見る場合では、FXの線を引く位置が異なるので注意しましょう。
そして、MACDのラインと価格のラインの方向が異なっている場合に「ダイバージェンスが起きている」と判断します。
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MACDのダイバージェンスとヒドゥンダイバージェンスの見方
通常のダイバージェンスが見られた場合と、ヒドゥンダイバージェンスが見られた場合で、次のように意味が違ってきます。
通常のダイバージェンスの場合:トレンドが転換するかも = 逆張りのチャンス ヒドゥンダイバージェンスの場合:トレンドが継続するかも = 順張りのチャンス |
そのため、通常のダイバージェンスが発生すれば、FXの価格のトレンドが反転する可能性が高くなります。また、ヒドゥンダイバージェンスが発生すれば、FXの価格のトレンドが継続する可能性が高くなります。
とりあえずはじめのうちは、トレンドの反転の可能性を示す「通常のダイバージェンス」さえ把握できるようになれば、十分に勝てるので、「通常のダイバージェンス」を極めるようにするといいかもしれません。
ただし、ダイバージェンスは、トレンドの強さ予想する指標なので、「通常のダイバージェンス」が見られたからといって、すぐに逆張りをするのは危険です。実際には、トレンドが反転したのを確認してから、トレンドに乗って順張りするのがFXでのセオリーです。
MACDのダイバージェンスの後は、
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MACDのMT4でのダイバージェンスを見るための下準備
MT4の初期設定では、MACDは、棒グラフと折れ線グラフの2種類があります。それぞれ、次のようなものになります。
棒グラフ:MACDライン 折れ線グラフ:シグナルライン。MACDの9日移動平均線 |
MACDのダイバージェンスを見るためには、MT4の初期設定で棒グラフになっている「MACDライン」を使用します。棒グラフのままでは、トレンドラインを引きづらいですから、「MACDライン」も折れ線グラフにするように設定しましょう。
次の手順で、MACDラインを折れ線グラフに変更できます。
1.「表示 > ナビゲーター」:ナビゲーターウィンドウを表示 2.「インディケーター > MACD」:MACDを選択して右クリック 3.「MetaEditor で新規作成」を選択:MetaEditor で「MACD.mq4」を表示 4.36行目の「SetIndexStyle(0,DRAW_HISTOGRAM);」:「DRAW_HISTOGRAM」を「DRAW_LINE」に変更 5.「ファイル > コンパイル」:「MACD.mq4」を上書き保存 |
これで、MACDの「MACDライン」を折れ線グラフにできるので、ダイバージェンスのラインを引きやすくなります。ちなみに、MACDのダイバージェンスを見るだけなら、「シグナルライン」は必要なく、「MACDライン」の1本のみで十分です。
もし、MT4(メタトレーダー4)を使っている場合は、自動でダイバージェンスのラインを引いてくれるインジケーターもあります。「MACD_Histogram.mq4」というインジケーターを入れれば、自動でダイバージェンスのラインを引いてくれますので、慣れるまでは、インジケーターを使うのもいいかもしれません。
なお、MACDのダイバージェンスは、あくまでトレンドの転換やトレンドの継続の予想しかできないため、MACDでは、実際にトレードするときの利確ラインや損切ラインを決めることはできません。
そのため、実際にFXでトレードするときは、利確や損切を決めることのできる、ライントレードのツールを使用してもいいかもしれません。私も使っている『マーケティングFX』は、重要ラインとピボットラインに沿って、利確と損切のラインを決めることができます。
さらに『マーケティングFX』は、監視する通貨ペアも最大20組あり、様々な通貨ペアでダイバージェンスを探すことができるので、ダイバージェンスの学習も飛躍的に高めることもできます。